個人投資家サラリーマンの脱獄記録

労働者という現代の奴隷が脱獄出来るか終身刑になるのかの記録を綴ります。投資先は米国株です。グロース株を主体にVTI等の積立投資も実行している。住宅ローンあり妻子ありの平凡なサラリーマンのブログです。

続:将来不安を感じるサラリーマンならまずは覚えたい資産形成に役立つ用語10選

サラリーマンの私自身が知れてよかったなと思う言葉や概念がもう少しあったので紹介します。


投資信託


みんなから集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品。


ザックリですが、配当金を再投資する仕組みが備わっていることが多く、積み立てに便利な仕様が多いです。


ETF


別の名を“上場投資信託”という。上記投資信託同様、様々な株式や債券等をそれぞれのファンドが特色に合わせたブレンドをし運用を行う金融商品。


ETFは投資信託とは違い個別株式と同様、証券会社を通じて証券取引所にて買付や売却の注文を直接行います。
代表的なものとしては下記があります。


・VT:バンガードトータルワールドストック(全世界株式)
⇒全世界の株式すべてに投資するイメージ


・VIT:バンガードトータルストックマーケット(全米株式)
⇒全米株式すべてに投資するイメージ


・VOO:バンガードS&P500(S&P500)
⇒アメリカのS&P500に採用されている株式に投資するイメージ


・VYM:バンガードハイディビデンドイールド(高配当株式)
⇒平均以上の配当を出す株式で構成する指数と連動するものに投資するイメージ


キャピタルゲイン


株式や債券など、保有している資産を売却することによって得られる売買差益のこと。


インカムゲイン


資産を保有することで安定的・継続的に受け取れる利益のこと。配当や家賃、受取利息など。


複利


利子にまた利子がついて雪だるま式に増えていくこと。とても強力なパワーを持っています。時間と共にそのパワーも勢い付いていく特性があるので、サラリーマンは良くも悪くも覚えておいた方が良い。


ティッカーシンボル


海外で上場企業や投資商品を識別するために使われるもの。ニューヨーク証券取引所やNASDAQといったアメリカの証券取引所で使われている。


ちなみに、日本の場合は数字の羅列です。
例)
・AAPL:みんな大好きiPhoneのApple
・7203:日本を代表する企業!トヨタ自動車


アメリカ10年債利回り

とても重要。投資家がアメリカという国に10年間お金を貸す時に受け取る金利であり、期間約10年の市中金利の基準。


10年の他にも3年、5年、30年などの市中金利基準があるが、この10年債利回りが最も代表的な指標とされている。


また、一般的に株価と金利はシーソーの関係にあると言われている。なぜかと言うと、アメリカが破城しない限りほぼノーリスクで決まったリターンが得られるので、アメリカ国債利回りが上がれば、相対的にリスクの高い株から国債へ資金が移動する為。逆にアメリカ国債利回りが下がればリターンが下がるのでリターンの期待できる株へ資金が移動する。


相場サイクル

相場には下記4つのサイクルがあると言われています。


・金融相場:景気悪い、金利安い
・業績相場:景気良い、金利上がり始める
・逆金融相場:景気良い、金利高い
・逆業績相場:景気悪い、金利下がり始める


資本主義


資本主義は一切全てを商品化していく”市場システム”であり、かつ、諸々の近代国家に蓄積・競合をさせる”世界システム”。このシステムを採用している社会を資本主義社会といいます。そして資本主義社会では大きく分けて資本家(株主)とそれ以外(労働者)で構成されている。


r>g


フランスのトマ・ピケティさんが提唱した理論で、長期的にみると、資本収益率(r)は経済成長率(g)よりも大きく、資本から得られる収益率が経済成長率を上回れば上回るほど、それだけ富は資本家へ蓄積されるということ。


サラリーマン流に言うと、つまり資産運用により得られる富は、労働によって得られる富よりも成長が早いし大きいという事です。

将来不安を感じるサラリーマンならまずは覚えたい資産形成に役立つ用語10選

資産形成、特に株式投資に関するブログや書籍を見たり、新聞や経済紙を覗くと、見慣れない用語が多く出て来ます。もう呪文のようで読む気も、理解する気も失せる。


難しくてよくわからない、だけど漠然とした将来不安を抱えている。そんなサラリーマンへ向けて書いていきます。まずはこれだけ覚えれば計画的な資産形成への一歩が踏み出せます。


IDECO(イデコ)

個人型確定拠出年金のことです。


はい、すでによくわからないですね。


要するに、“自分で作る自分の為の年金”です。
60歳以降の年金受取時に国の運営する公的年金とは別に、私的な年金を用意できる制度になります。


結論から言うと、我々サラリーマンは全員やるべき資産形成術の一つです。


なぜかというと、現金を貯金してもお金は増えませんが、idecoを使った運用を行えばお金を増やすことが出来るからです。更に所得税や住民税も安く抑えられるメリット(掛け金は所得控除)があります。


更に投資から得た利益(運用益)にかかる税金はゼロ(非課税)です。


積立金額は月々5,000円~23,000円の範囲で自分で決められます。


基本的に途中で解約・引き出しはできませんが積立を止めることはできます。また、運用商品に関しては定期預金や債権、株式、不動産の各種投資信託が多くあり、どれを選べばいいかわからない人は多いと思います。


私としては20代~40代であれば、全世界株式インデックス1本で基本的には問題ないと思っています。




積立NISA

積立投資を運用益非課税で行う事が出来る制度です。


idecoを満額利用して、さらに余力があればこちらもサラリーマンは全員やるべき資産形成術になります。


idecoと違い、途中解約できますが、資産形成の観点から株価が下がろうが暴落が起きようが途中でやめたらダメです。


また、運用商品に関しては定期預金や債権、株式、不動産の各種投資信託が多くあり、どれを選べばいいかわからない人は多いと思います。


私としては20代~40代であれば、全世界株式インデックス1本で基本的には問題ないと思っています。




指数

市場(マーケット)の状況を把握しやすくする為に、市場全体や特定の銘柄グループの値動きを1つの値にしたものです。




S&P500

アメリカを代表する大型500社の値動きを1つの値にしたもの。上記“指数”の一つです。


この他にも、アメリカを代表する指数としては、以下があります。


ダウ平均:アメリカ企業を代表する30社の値動きを1つの値にしたもの
ナスダック:アメリカ新興市場(NASDAQ)に上場しているすべての会社の値動きを1つの値にしたもの




インデックスファンド

特定の指数と同じ値動きをするように設計された投資信託のこと。


例えば、上記S&P500指数と同じ値動きをするように設計された投資信託があります。


ファンドには、インデックスファンドの他に“アクティブファンド”というものが存在します。アクティブファンドとは指数に勝つことを目的として設計された投資信託です。


しかし、総合的に長期で見た際の勝率はインデックスファンドに劣るという事が今のところ定説です。




インデックス投資

インデックスファンド、言い換えると“指数に連動するよう設計された投資信託を買う”という事。


要するにインデックス投資とは、その市場全体の成長に投資するということです。


特定の個別銘柄の長期的な成長を予測するのは難しいことです。そこで、「どの銘柄の株価が上がるかは分からないけど、長期的に市場そのものは成長するだろう」と考え、マルっと投資できてしまうのが魅力です。


また、その特性上、分散が効いていてリスク軽減が出来ます。


ちなみに、S&P500指数の過去40年の成長の様子は下記です。
(縦軸は$ドル/横軸は期間)


セクター

株式相場や株式市場を分析する際、便宜上区分するグループのことです。


情報技術セクター:ハイテクやITなど
金融セクター:銀行や証券会社など
ヘルスケアセクター:製薬会社や医療機器メーカーなど
一般消費財セクター:小売りやアパレルなど
通信サービスセクター:SNSサービスや広告など
資本財セクター:航空や鉄道会社など
生活必需品セクター:食品や日用品など
公共事業セクター:電力会社やガス会社など
不動産セクター:不動産売買、ハウスメーカーなど
素材セクター:化学素材メーカーや金属素材メーカーなど
エネルギーセクター:石油ビジネスなど


ちなみに、このセクター別にヒートマップで期間別パフォーマンスがタダで見れる便利なサイトがあります。
↓例:https://finviz.com/


グロース/バリュー

株式投資の世界にはバリュー投資やグロース投資などの投資スタイルがあります。


簡単に表現すると、バリュー投資とは、本来の企業価値よりも何かの理由で一時的に割安になっている会社へ投資をするスタイルで、グロース投資とは本来の企業価値と比べて割高だろうと未来の大きな成長性に投資していくスタイルです。


どちらにも強み弱みがあります。


コンセンサス

調査会社のアナリストなどは企業の状況や実態を調査し、現実に即した業績を予想します。これらアナリストや専門家が予想した数値に基づいて算出するのが、コンセンサス(市場予想)です。


株式投資の世界ではこのコンセンサスがとても重要です。


「良い決算」とはこのコンセンサスを上回ることを言い、たとえ昨年対比で200%成長しようが○○億円稼ごうが、このコンセンサスを下回れば「悪い決算」となります。


ボラティリティ

一般的に価格変動の度合いを示す言葉です。


ボラティリティが大きいとは価格変動幅が大きいということを表し、逆にボラティリティが小さいとは価格変動幅が小さいという事を表します。

【2021年8月前半】平凡なサラリーマンの資産運用という脱獄記録

夏休みは家族とキャンプに行ってきました。天候は晴れ1日、曇りのち雨1日、雨1日とイマイチな結果でしたが、子供達が楽しそうにしていたので大満足でした。キャンプに行くと保有株価暴落に会うジンクスは今回で打ち破りました。


■起きていること

・アメリカ10年債利回り


直近はずっと落ち着いた動きでしたが、8月前半は動きのある期間でした。8月6日の雇用統計をうけて、ググっと上昇しています。8月10日前後でヨコヨコの動きになり、8月15日にかけて少し下がってきました。雇用統計をうけ、マーケットは利上げ早期化やいよいよテーパリング時期が固まりそうな状況とデルタ株(コロナ)の世界的な流行が終息しない懸念が見え隠れしている状況です。


・8月6日 米国雇用統計

予想:87万人
結果:94.3万人

予想を大きく上回りました。米国の非農業部門雇用者数は7月にほぼ1年ぶりの大幅増を記録し、失業率は予想以上に低下しました。まだまだパンデミック真っ只中ですが、経済や雇用は強く、景気見通しに関しては楽観的です。


・米国コア消費者物価指数

7月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.5%上昇しエコノミスト予想の中央値も0.5%上昇で予想と一致しました。前年同月比では5.4%上昇です。直近の物価高騰は中古車や木材等の特殊要因であり、かねてからFRBはインフレは一時的との姿勢を示していましたが、そのとおりとなった模様です。


■8月前半に私がしたこと

・保有銘柄 決算精査

8月4日 $YETI

2021年2Q
売上高;予想$329M 結果 $358M  ◎
EPS ;予想$0.55 結果$0.63 ◎
2021年通期ガイダンス
売上高;予想$1.34B 新ガイダンス$1.38B~$1.4B ◎
EPS ;予想$2.37 新ガイダンス$2.42~2.46 ◎


⇒良い決算です。通期のガイダンスも前回決算発表時よりも上方修正しています。ホールド。



8月11日 $MQ

2021年2Q
売上高;予想$102M 結果 $122M ◎
EPS ;予想$-0.08 結果$-0.29 ×
トータル・プロセシング・ボリューム(TPV)$2.65B(前年同期$1.50B)
2021年3Q
売上高;予想$110M 新ガイダンス$114M~119M ◎


⇒EPSをミスしました。しかし、特殊要因によるミスとのことでしたので売りはせずにホールドします。具体的にはEPSに絡む純利益が大きく下がっていました。その原因はIPOでストックオプションの一種を出したことで一時費用($5600万)が増えたことらしいです(広瀬隆雄さんのツイート参照)



8月12日 $NCLH

2021年2Q
売上高;予想$10.02M 結果 $4.37M ×
EPS ;予想$-1.97 結果$-1.93 ◎


⇒この銘柄は決算を手がかりに保有しているわけではないので、参考程度に決算を眺めています。注目する点としては「クルーズ乗客にワクチン接種を要求するノーウェジアン・クルーズ(NCLH)をフロリダ連邦判事が支持。フロリダ州の法令に差止命令を出すことで8月15日からの同社のクルーズ再開が可能に(広瀬隆雄さんのツイート参照)」このあたりで、今後の動向により株価が動くタイミングを注視していきたいです。


・ドクシミティ($DOCS)を新規買付

ドクシミティ($DOCS)を新たに買い、ポートフォリオに加えました。買い付けた理由は単純明快で、最近IPOした銘柄の中でもとりわけ決算が素晴らしかったのが理由です。決算で買いましたので、この銘柄は決算をミスしない限り保有&買い増しで行きます。決算をミスした場合、そのタイミングが売りタイミングになります。


・原油 ダブル・ブル ETNを売却

こちらは利益確定の売却になります。
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの産油国でつくる「OPECプラス」は7月18日、産油量の増加で合意しました。これにより目先は石油価格の下落が見込まれると踏んだので、利確をしました。



・ジュニアNISA積立開始

娘2人分のジュニアNISA口座がようやく完成したので、今月から17,000円づつ、合計34,000円をVTIとVTで積み立てていきます。これで我が家の積立は私のiDeCo&積立NISA&特別口座でのVTI積立と妻のiDeCo、そして子供たちのジュニアNISAで総計163,000円となりました。積立をしている具体的なファンドは以下3つに集約しています。


楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)


・生命保険に入りました

明治安田生命 じぶんの積立

これはチート級の商品設計になっている保険商品です。


①いつ解約しても掛けた保険料の100%で受け取れる
※満期(10年/払込期間は5年)で103%
②加入条件に健康状態は関係ない
③商品設計上“生命保険”なので所得控除が使える



1口毎月5,000円なので、年間6万円、積立期間上限5年で30万円。
⇒年間6万円の所得控除が受けられます。所得税率に寄りますが、10,000円以上所得税還付を受けられる予定です。



まとめると、途中解約でも100%元本保証ということは、実質的には資金ロックのない状態で、所得控除をつかえるということ。


控除をリターンと捉えれば、年間リターンで約16%。これをノーリスクで手に入れられるということになります。すごい。


ちなみに、生命保険としての本質的な機能はほぼない設計となっています。
※死亡時の保険金は掛けている保険料の範囲のみ/MAX30万円(笑)
※一度解約すると2年間は再度加入出来ないとのことです。


■8月後半に私がやること

・保有銘柄 決算精査

8月25日 $CRM(Salesforce)

2021年2Q
売上高;予想$6.24B 結果
EPS ;予想$0.92 結果
2021年3Q
売上高;予想$6.66B 結果
EPS ;予想$0.81 結果
2021年通期
売上高;予想$26.01B
EPS ;予想$3.82



8月31日 $CRWD

2021年2Q
売上高;予想$323.16M 結果
EPS ;予想$0.09 結果
2021年3Q
売上高;予想$350.92M 結果
EPS ;予想$0.09 結果
2021年通期
売上高;予想$1.36B
EPS ;予想$0.39


・ジャクソンホール会議 観察

ここでテーパリング時期についてのまた利上げについての明確な時期や規模が表明されるのか、またそれ以外のなにか重要な情報がFRBから出てくるのか、注目です。


■まとめ

8月中旬の現ポートフォリオは下記です。



9月から10月はマーケットがギクシャクする予報です。ポートフォリオの整理を進め、現金比率を高めてきました。


しかし、投資信託を除く個別株のポートフォリオは私の投資戦略上グロース銘柄に偏っています。ですので、9月10月あたりで資産額は一時的に大きく減ることも覚悟し、激動の秋に向かおうと思っています。